「最近、肌がカサつく」「洗顔後につっぱる」――なのに日中はベタつく。
40代に入ったころから、こうした相反する悩みを一気に感じ始めた…という声は少なくありません。若い頃は気にならなかったのに、いつの間にか*乾燥してるのにテカる”という扱いにくさが出てくる。実はこれ、加齢による皮脂・水分バランスの変化に、生活習慣や紫外線ダメージの蓄積が重なって起こる“40代男性の定番パターン”です。
とはいえ、「今さら基礎から聞くのは気まずい」「自己流で何とかしてきたし…」と後回しにしがち。結果として、ゴワつき→小ジワ→くすみと、印象ダウンの連鎖が進みやすくなります。しかも、外出に限らずオフィスなど室内での、空調やマスク摩擦などの外的ストレスも増えがち。放置=悪化に直結しやすいのが実情です。
そこで本記事では、まずなぜ40代男性は乾燥肌になりやすいのかを、角層の水分保持機能や皮脂分泌の変化といった皮膚科学の観点から整理します。あわせて、厚生労働省の指針や皮膚科領域の知見を踏まえつつ、今日からできる具体的な改善策――たとえば洗顔の見直し(回数・温度・洗浄力)、朝の「保湿+日焼け止め」2ステップ、さらに食事内容や日常の対策まで、手順に落として解説します。
要するに、40代の肌に合うやり方にアップデートできれば、つっぱりもテカりも同時に落ち着き、清潔感のある質感が戻ってきます。では、まずは原因から一緒に見ていきましょう。
40代男性の肌が乾燥しやすい理由

1. 加齢による皮脂分泌の減少
実は、皮脂は肌を守る天然バリア。しかし、その分泌量は20代をピークに緩やかに低下していきます。とはいえ、「まだ自分は大丈夫」と思いがちですよね。ところが、一方で男性は女性よりも低下スピードが速い傾向が指摘されており、さらに、皮脂だけでなく**天然保湿因子(NMF)や角質間脂質(セラミドなど)も減少。つまり、水分を抱え込み・逃がさない仕組みそのものが弱りこれが、洗顔後のつっぱりや、入浴後のかゆみにつながります。
では、なぜここまで乾きやすくなるのか。丸穂製薬によれば、加齢に伴って皮脂・NMF・角質間脂質が総合的に減少し、結果として角層のバリア機能が低下。そのため乾燥やかゆみが起こりやすくなるとされています。要するに、年齢を重ねるほど“油分も水分も足りない”状態に陥りやすい。だからこそ、洗→不足分を補う(保湿)→逃がさない(油分でフタ)という順番で、毎日のケアをバリア再建型にアップデートすることが肝心です。
2. 紫外線ダメージの蓄積
紫外線は「光老化」と呼ばれる肌の変化を引き起こします。
日本大学の総説では、加齢だけでなく紫外線の影響で皮膚の新陳代謝が低下し、乾燥やシワが目立ちやすくなると指摘されています【日本大学皮膚科学】。
3. 生活習慣の乱れやストレス
睡眠不足、偏った食生活、喫煙や過度の飲酒は肌のターンオーバーを乱し、乾燥を悪化させます。
また、ストレスホルモンは皮膚のバリア機能を低下させることがわかっており、仕事や付き合いで忙しい40代男性には特に影響が出やすいといえます。
乾燥肌を改善する方法
1. 正しい洗顔と保湿
- 洗顔は朝晩2回にして、強すぎる洗浄料は避け優しく丁寧に行いましょう。
- 洗顔後は30秒以内に化粧水で水分を補給し、乳液やクリームでしっかりフタをするのが鉄則です。水で濡らした後の放置はとても乾燥しやすいのでなるべく早くを心がけてください。
2. 紫外線対策を習慣にする
実は、紫外線A波(UVA)は外にいるときだけの問題ではありません。というのも、UVAは窓ガラスを通り抜けやすく、オフィスや車内、リビングにいてもじわじわと水分を奪う性質があります。これっが「気づかないうちに乾燥が進む」という理由です。
どこまで気をつけるべきか。厚生労働省も紫外線の健康影響について注意喚起しており、いわゆるゴルフやキャンプなどのアウトドアに限らず、運転中や窓際で過ごす日常の時間でも、日焼け止めを推奨しています。言い換えると、「外に出る=塗る」ではなく「朝の身支度=塗る」が正解。さらに、顔だけではなく腕や首など出ているとこころにも薄く塗り足すだけで、乾燥とくすみの進行をぐっと抑えられます。
朝のスキンケアに日焼け止めをレギュラー化し、必要に応じてこまめな塗り直しを。これだけで、一日中続く清潔感に近づけます。
3. 食事と生活習慣の見直し
- ビタミンC(野菜・果物)、ビタミンE(ナッツ類)、良質な脂質(青魚・オリーブオイル)を意識的に摂る
- 睡眠の質を上げる(寝る前のスマホを控える、寝室の環境を整える)
- 適度な運動で血流を促進する
ブルーベリーやピーマンはとてつもなくビタミンが豊富といわれています。こうした生活習慣の改善は、肌の乾燥だけでなく見た目年齢の若々しさにもつながります。

日常で取り入れたい乾燥対策の工夫
- 加湿器を使い、部屋の湿度を保つ
- 長風呂は避けて、肌の油分を奪いすぎない
- ストレスを溜めすぎないように、趣味や運動でリフレッシュ
持ち運べるタイプのクリームでもなんでもいいのでこまめに保湿を心がけましょう。

まとめ
40代男性の肌は、加齢による皮脂量の減少や紫外線ダメージの蓄積、さらに生活習慣の乱れによって乾燥しやすくなります。
改善の基本は「正しい洗顔と保湿」「紫外線対策」「生活習慣の見直し」。
まずは小さな工夫を積み重ねることで、肌の調子は確実に変わります。
今日から意識を変えて、“渋い男の肌”に磨きをかけていきましょう。

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